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しかないせんべいのりんごせんべい「こあき」は水が命。

「こあき」美味しさの秘密は、水の温度と量です。

こんにちは!鹿内の娘です。
今日はしかないせんべい自慢のりんごせんべい「こあき」について。特に大切な「水」について、少々ご紹介します。

こあき?

かれこれ30年以上、しかないせんべいのロングセラー商品です。薄焼きの繊細なりんごせんべい。

りんご入りの生地に、薄くスライスしたりんごをのせて焼きます。りんごのほのかな酸味と、優しい甘みが美味しいおせんべいです。

 

開発秘話としましては、伝統の津軽煎餅が主力商品だった頃、若かりし日の現社長・専務が、お客様に「津軽煎餅って南部煎餅と何が違うの?」と聞かれた言葉から始まります。

津軽煎餅は、当店の厚焼き豆せんべいをはじめ、厚みのあるどっしりとした食べごたえが特徴。南部煎餅は比較的薄焼きで、軽い食べ口です。もちろんどちらも美味しいのですが、知らない人から見たら、どこが違うのかと言われてもしょうがない。弘前ならではのせんべいを作りたい。

そんな思いから開発されたのが、りんごのおせんべい「こあき」です。

綺麗なこあきに仕上げるには、水の温度と量が大切です。

焼き方や製法は企業秘密ですが、少しご紹介。

こあきを焼く上では、もちろん焼く火加減も重要なのですが、最初の関門は生地作りです。生地がしっかりしていないと、いくら火加減を調整してもスカスカしたり厚ぼったくなったりと、きれいなこあきに仕上がりません。

そんな生地づくりでは、良い材料を使うのはもちろんのこと(小麦粉は国産小麦にこだわっています)、重要なのが「水」。特に水の温度と量です。

暑い夏は、水をキンキンに冷やして使います。そうしないと、生地がモタっとして厚ぼったいおせんべいになってしまいます。そういう生地を「重い」と表現しますが、生地が重い場合は、水を増やすなどして対応。

ただ、それにも限界があり、水を増やしすぎるとシャバシャバとした生地に仕上がり、焼き上がりはスカスカと味が薄く、美味しいこあきになりません。

 

夏から秋、冬から春など、季節の変わり目はその調整が難しい。急に寒くなったり暖かくなったり、その日の気温と工場内の温度に合わせて水の量と冷たさを調整します。

3分の1を冷水、3分の2は常温の水、というように水の冷たさを調整。水の量も、「昨日の水の量より10g増やそう、20g増やそう」と微調整します。一度に数キロ作る生地のうち、その微妙な違いで、生地の状態はかなり変わってきます。そこがつかめるようになるには、数年かかります。

 

涼しくなってくる季節に水が冷たすぎると、スカスカしたおせんべいになります。見た目にも美しくなく、味も物足りないこあきに。サラサラと流れる生地がベスト。良い生地を作ることができれば、きれいな丸い形のこあきに仕上がります。

生地作り以外にも、りんごの厚さや、鉄板に塗る油の量などなど大切な手順がたくさんあります。美味しく美しいこあきに仕上げるには、どの作業もおざなりにできないのです。

「いつも美味しい」を、みなさまにお届けするために。

「しかないさんのお菓子はどれを食べても美味しい」。ありがたいことに、店頭ではそのようなお声をいただくことがあります。お客様にとってのそんな当たり前を裏切らないためにも、工場では今日もこあきと向き合っています。

「こんなに手間をかけているんです!」と言うつもりはありません。

りんごを育てる農家さん、材料を作る方々、材料を届けてくださる業者の方々をはじめ、わたしたちの作り出す「こあき」で、一人でも多くの方に「美味しい」というひとときを感じていただきたいと思っています。

 

そんな思いの詰まったりんごせんべい「こあき」。

こちらからどうぞ。→https://shikanai.co.jp/408/