しかないせんべいの定番「厚焼き豆せんべい」
「厚焼き豆せんべい」通称「あつまめ」。
創業以来90有余年、作り続けている伝統の津軽煎餅です。しかないせんべいの厚焼き豆せんべい、そのこだわりは、絶妙な焼き加減で焼き上げた、香ばしいピーナッツのお豆がぎっしり詰まっていること。
生地と豆の重さが同じくらいです。せんべいのうち、半分が豆。食べると、どこを食べてもお豆とせんべい生地の美味しさが楽しめます。
厚焼きせんべい、どこも一緒なんじゃないの?いえいえ、しかないせんべいの「厚焼き豆せんべい」、この豆のぎっしり具合はどこにも負けません。
国産小麦粉使用。
小麦粉は国産のもの、ということも大きなこだわりです。小麦粉が違うと、味が全然違います。
「しかないさんの厚焼きを食べたら、他のは食べられないね」というお声をいただくこともしばしばです。青森県内だけでなく、全国のみなさまにご好評いただいております。
焼き方はこんなかんじです。
まず、生地をヘラで素早く均等に切ります。慣れるとだいたい同じ重さで切れるようになります。切り分け具合が小さいと生地の足りないせんべいになり、大きいと、型からはみ出る部分が無駄になってしまいます。大事な工程です。
生地を作るのも結構な重労働。ぐっと腰を入れ、体全体を使って混ぜるので、息が切れ切れになります。生地を均等に切ったら、生地を丸め、次は豆を付ける工程へ。
丸めた生地に、豆を付けます。まず豆をぎゅっと押し付けて
のし棒で「のし」ます。この「のす」作業でしっかり豆を付けないと、豆が少なく物足りないおせんべいになったり、豆があとから抜け落ちたりします。ここも大事な工程です。
↓アツアツの窯からおせんべいを取り出すところ。型の温度は160℃くらいになっています。手袋をはくと手袋に生地が付いてしまうので、おせんべいは素手でつかみます。おせんべいは持てないくらい熱いですが、気合いを入れて窯から取り出します。
持ち方にコツがあり、慣れると、それほど熱さを感じずに持てるようになります(それでも熱いですが)。慣れないうち指には水ぶくれができたりもします。
出てきたおせんべいの焼き色を見て、火加減を微調整。良い色に香ばしく仕上がるよう焼いていきます。焼き色の良し悪しの判断をして、窯の中の火加減をどれくらい調整すればいいのか考えながら焼きます。焼くのにも結構頭を使うので、焼き手の手腕が問われます。ここも、もちろん大事な工程です。
焼き加減が弱いと、香ばしさが足りず、また湿気やすくなります。焼き加減が強すぎると焦げくさく、苦いおせんべいになってしまいます。
窯の前は、夏はくらくらするくらい暑くなります。熱中症予防に、タオルとこまめな水分補給が必須です。
おせんべいを、サッと取り出します。
↓無事良い色に焼けました。あつまめ焼いてるな〜という香ばしい良い香りがします。
季節によって、気温、材料や水の冷たさを考慮して、水の温度、出来上がった生地の温度、焼く温度、火や空気の強さなどを調整します。毎回、「うーん前回こうだったから、今日はこれくらいかな」「去年の今頃はこれくらいだったよね」「これだと冷やしすぎですか」と相談したりします。この相談も、とっても大事です。
以上のように、「生地を作って均等に切る」「豆をしっかり付けてのす」「火加減を調節して良い色に焼き上げる」という役割分担で、3人がかりで焼いています。どれも大事な工程で、どこかひとつが不十分だと美味しいおせんべいにならないのです。3人の連携がとても大切です。
お豆ぎっしり、香ばしい美味しさ、国産小麦粉で焼き上げた「厚焼き豆せんべい」。一度お召し上がりいただけば、きっと、その品質の良さを感じていただけます。
しかないせんべいの90年伝統の味をどうぞお試しあれ。
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